何と言ってもTGRは、まだ若いチームで有り、監督を務めるのもこれが初めてのマキネン。ドライバーとしては4度の世界チャンピオンという素晴らしい実績を残している上に、同郷と言うことでラトバラからの信任も厚い様だが、この早い段階での優勝が、実は今季のピークだったという事の無いように願いたいものだ。
かつてのプジョーワークスを支えたジャン・トッドもスバル黄金期の監督だったデビット・リチャーズもそうだが、過去の名監督と言われる人物達は皆、ナビゲーター出身だったという事も気になる所だ。
WRCでは、ナビゲーターという人物が、ドライバーも含めて全体をマネージメントする必要が有る為、自ずとチーム運営にも長けてしまう、というのが通説だが、過去の例はそれを裏付けるものだ。
ワルター・ロールやカルロス・サインツ、、セバスチャン・ローブ、ペター・ソルベルグなど、現役を退いても他方面で活躍するドライバーは多いが、監督として結果を出した人物はオベ・アンダーソンなど少ないので、マキネンには本当に頑張って貰いたい。
オベ・アンダーソン監督の時には、二度の世界チャンピオンになったスペインの英雄、カルロス・サインツが大きく躍進したが、彼も最初の内は「早いけどクラッシュが多い」問題児だった事を思うと、ドライバーが監督するチームの方がやりやすいドライバーというのも居るのかもしれない。